「Ghost of Tsushima」の次回作である新作「Ghost of Yōtei」のリリース(2025年)が発表されました。
前作は長崎県の対馬がゲームの舞台でしたが、今作は北海道の羊蹄山(その周辺)が舞台となるようです。
羊蹄山(ようていざん)の知名度はそれほど高くないので、この発表で初めて知る人も多いのではないでしょうか。
●羊蹄山やその周辺地域の概要について知りたい
●羊蹄山周辺の歴史や文化について知りたい
●羊蹄山周辺の観光スポットについて知りたい
“羊蹄山”の概要
羊蹄山は北海道後志地方南部にある標高1,898メートルの成層火山になり、後方羊蹄山(しりべしやま)として日本百名山に名を連ねている。
ほぼ完全な円錐形であり、富士山によく似た姿から蝦夷富士(えぞふじ)とも称され、各地にある郷土富士の一つとなっている。
山頂には直径700メートル、深さ200メートルの火口があり、2003年には気象庁により活火山に指定。
所在地としては、喜茂別町・京極町・倶知安町・真狩村・ニセコ町の複数の町に跨っており、札幌から車で約2時間半、または函館からは約3時間半、最寄りの駅はJR倶知安駅で、羊蹄山の南には洞爺湖が広がっている。
寒冷で、冬は雪が多く、登山シーズンは主に6月から10月。山頂からは周囲の美しい景色が一望でき、特に晴れた日には羊蹄山の周囲に広がる大自然や湖を見渡すことができる。
山腹には数多くの動植物が生息しており、キタキツネ、エゾクロテン、エゾリス、エゾシマリス、エゾモモンガ、エゾユキウサギなどの哺乳類や130種類以上の野鳥がいることも確認されている。
“羊蹄山”の歴史と文化
19世紀後半、日本政府による北海道開拓が進められる中で羊蹄山周辺の開発もスタートした。この時期、多くの移住者がこのエリアに集まり、農業や観光業などが発展していった。
それまでは手つかずの自然が広がり、アイヌ民族中心の文化が育まれていた。アイヌの伝説では、羊蹄山は「山の神」として崇められており、登山は神聖な行為とされている。
山を崇める祭りや儀式が行われ、自然との共生の象徴とされていた。そういったことら羊蹄山の歴史と文化は、自然と人々の深いつながりを示している。
アイヌ民族の信仰、開拓時代の歴史、現代の環境保護活動、地域のイベントなど、さまざまな要素が絡み合い、羊蹄山は単なる山以上の存在として多くの人々に愛されている土地になっている。
“羊蹄山”周辺の観光スポット
ニセコエリア
冬はスキー、夏は登山やハイキングが楽しめるリゾート地。特にスキーシーズンには多くの観光客が訪れ、世界的にも有名なスキーリゾートとして知られている。ニセコには多くの温泉宿があり、温泉に浸かりながら大自然を楽しむことができる。特に、露天風呂からの羊蹄山の眺望は格別なので行った際には是非。
倶知安町
羊蹄山を背景にした美しい風景が広がり、写真愛好家にとっては絶好の撮影スポットとなっている。周辺の川や湖でのカヌーや釣りも人気のアクティビティの一つ。倶知安町には新鮮な地元の食材を使用した飲食店が多く、特に牛肉や乳製品が有名で、地元の食文化を体験することができるポイントになっている。
美瑛町
四季折々の風景が楽しめる美しい町で、特に夏には色とりどりの花畑が広がり綺麗な景色を楽しむことができる。美瑛町には農業体験ができる施設もあり、地元の農産物を使用した体験型のアクティビティが有名となっている。
余市町
北海道のワイン産地として知られており、地元のワイナリーでの試飲や見学を楽しむことができる。余市にはニッカウヰスキーの工場もあり、見学ツアーや試飲が楽しめ、ウィスキー製造の歴史を学びながら地元の名産品を味わうこともできる。
“羊蹄山”にまつわる伝説と物語
羊蹄山はその美しい自然景観だけでなく、地元の人々やアイヌ民族によって語り継がれてきた多くの伝説や物語が存在する。これらの物語は、山の神聖さや自然との共生を象徴し、地域文化の重要な一部となっている。
アイヌの神話
アイヌ民族にとって、羊蹄山は神聖な山とされ、山の神が宿る場所と信じられていた。アイヌの神話では、羊蹄山の神が人々に豊かさや幸福をもたらす存在として描かれている。アイヌ語で「カムイ」とは神を意味し、羊蹄山自体が「カムイ」として崇められ、特別な儀式や祭りが行われてきた歴史がある。
“羊蹄山”の形成にまつわる伝説
伝説の起源:
羊蹄山はかつて大きな動物(例えば白い鹿)が変わり果てた姿であると語られている。この動物が大地に寝そべることで、羊蹄山が形成されたという話が伝わっている。
天女の伝説
羊蹄山に住む美しい天女が、人間界に降りてきたことから山が生まれたとされている。この天女は、山の豊かさや美しさを象徴し、地域の人々に幸運をもたらす存在とされていた。
自然と人々の物語
羊蹄山にまつわる物語の多くは、自然と人々の関係を描いており、自然の恵みを受け入れ感謝する姿勢が、これらの伝説に込められている。地元の住民や観光業者によって、これらの伝説や物語が現在も語り継がれている。観光客向けのガイドツアーやワークショップなどで地域文化を体験することができる。
“羊蹄山”の地元グルメと名物
羊蹄山周辺には、新鮮な地元食材を活かした美味しい料理がたくさんあり、地域の特色を反映したグルメは観光の楽しみの一部であり、訪れる人々にとって特別な体験となっている。
ジンギスカン
羊蹄山周辺ではジンギスカンが特に人気で、北海道の新鮮な羊肉を使用し、特製のタレで味付けされたジンギスカンは、地元の居酒屋やレストランで楽しむことができる。ジューシーで柔らかい肉質が特徴。
乳製品
羊蹄山周辺には牧場が多く、特に新鮮な牛乳や地元で作られたチーズが名物で、これらの乳製品は地元のカフェやレストランで楽しめるだけでなく、お土産としても人気がある。地元の牛乳を使ったソフトクリームは絶品で、観光客にとっては必ず食したいスイーツになっている。
海鮮料理
車で行ける日本海沿いの地域では、新鮮な海の幸が豊富。特に、ホタテやカニ、エビなどの海鮮料理が楽しめ、地元の新鮮な魚を使用した寿司や刺身もおすすめ。海の幸も存分に味わうことができる。
特産品とお土産
酒蔵では、地元の米や水を使った美味しい日本酒や焼酎が作られており、これらの地酒は地元の料理との相性も良く、旅行の思い出にぴったりのお土産となっている。地元のフルーツを使ったスイーツやお菓子も豊富で、特にブルーベリーやラズベリーを使用したジャムやスイーツは観光客に人気がある。